OWNDAYS MEETS vol. 21 秦野芳樹鮓職人

OWNDAYS MEETS 21回目のゲストは「鮓職人 秦野よしき」の大将・秦野芳樹さん。様々な仕込みの技法を取り入れる気鋭の鮓職人に、鮓へのこだわりや将来への展望などをお伺いしました。

秦野芳樹プロフィール写真

秦野芳樹Hatano Yoshiki

鮓職人

1984年9月6日生まれ。東京都調布市出身。喘息で病弱だった幼少期、家庭科教諭の母の手料理をきっかけに、料理に興味を持ち始める。
大学時代、アルバイトを通じて本格的に寿司業界に進むことを決意。その後『鮨匠 岡部』で修行を行い、独立を目指して独自のすしケータリングや、ハワイ・コナ島での海外経験を経て、28歳の時に麻布十番に「すし道」を開業。
2015年6月に店名を「鮓職人 秦野よしき」に改め、江戸前ずしの伝統を守りつつイタリアンの要素を取り入れるなどして、現在は「予約の取れないすし屋」として著名人からも愛される名店となっている。

鮓職人を目指すきっかけはなんだったのでしょうか?

僕がまだ小さい時、喘息で半分くらい小学校に出席できてなくて、母が僕の健康のために色々な料理を考えて出してくれたんですけど、その時に料理というものに興味が出始めましたね。
中学生の時に『料理の鉄人』とか流行りのTV番組の影響で料理人を目指し始めて、最初はお客さんの目の前で作るカウンターのピザ職人になりたかったんですよ。その時にカウンターの勉強をしようと思っておすし屋さんのカウンターを勉強してたんですけど、その時にすし職人の仕事に惚れたというのがすし職人を目指し始めたきっかけですね。
一貫のすしを作るために朝から氷水に手を突っ込んで仕込みをして、お客さんと喋りながらすしを握っている姿がとにかくかっこよく見えたんですね。

江戸前鮓にどういったこだわりがあるのでしょうか?

「江戸前」っていう言葉には色々な意味があるんですね。昔は江戸前で獲れた魚を使ったすしを「江戸前」と言っていましたし、時代が変わって握りずしのことを全部「江戸前」という言い方もあります。
ただ僕は「一つのものを美味しくするために加工する」というのが江戸前の精神だと思ってて、その精神こそ僕は「江戸前」だと思っています。
どうやったら一つの素材を、例えばお魚にどう一手間を加えればより美味しくなるのか、もしくはあえて「一手間を加えない」という選択肢をとって「加えない」という手間を加えるのかとか、そんなことを考えながら自分なりの「江戸前」を作っていますね。

鮓に欠かせない素材にはどういったこだわりがあるのでしょうか。

例えば魚を選ぶ時に一番大事にしているのが、鮓にした時の「香り」ですね。魚の脂よりも「香り」がどうなるかを大事にしていて魚を選んでいます。鮓っていうのは酸味と塩味と魚の脂が相互に作用しあって香りが出てくると思ってるんですけど、その香りが何に左右されるかというと餌だと思うんですね。なので魚を選ぶときは、どの地域でどういう餌を食べていたかというのは意識して選んでいますね。
お米は僕のために作ってくれている農家の方がいるので、そこに絞って選んでいます。そのお米は無添加・無農薬で、自然が元々持っている力だけで作っているんですね。
天然の力で育ったお米と、天然の環境で生き抜いてきた魚を合わせることが一番美味い鮓を握ることに繋がるんじゃないかなと思っています。

江戸前とフレンチやイタリアンを組み合わせることにどういった意味合いがあるのでしょうか?

「美味しくするために一手間を加える」という江戸前の精神という意味で、昔ながらの江戸前にフレンチやイタリアンのテイストを入れるということは、それも僕は「江戸前」だと思っているんですね。
フレンチやイタリアンの仕込み方だったり、味付けだったりをすることで、新たな発見をすることができるならどんどん取り入れていきたいし、ヒントになりそうなことがあれば使っていきたいと考えています。
イタリアの地中海性気候と日本の瀬戸内海式気候はかなり似ているんですね。気候が似ていると食習慣だったり、食事の味付けだったりも似てくるんです。そういう理由でイタリアンと江戸前を掛け合わせるということは、とても理に適っていることだと思っています。
フレンチは料理の美学を作り上げていると思っているので、一皿に対していかに料理を「描いていくか」を考えるとすごく勉強になりますね。一貫の鮓をどう表現して見せるのかということを、フレンチを通して考えたりしています。

これからの夢について教えてください。

もっと自分の鮓に対する思いを伝えていけるような環境づくりをしていきたいですし、色んな国に行って鮓を握ってみたいっていう思いもあります。
あとはすし職人グループとして、弟子たちを独立させてあげたいという思いもありますね。僕が独立して自分のお店を持った時、自分のやりたいことができて、それでお客さんに「美味しい」って言ってもらえたときは本当に嬉しかったですよ。例えば親に自分が握ったすしを食べてもらって「美味しい」って言ってもらったときの喜びなんかは、絶対に独立してからじゃないと味わえないものだと思っているので、その体験は弟子たちにさせてあげたいなっていう思いはありますね。

Guest Select John Dillinger

  • John Dillinger/JD2021-Y

普段からメガネが好きで何本も持っていて、気分によって変えていますね。
僕見た目が怖いんで少しでも可愛くなれたらなと思って、この丸っこい感じのメガネを選びました(笑)
営業中は衛生上の都合で掛けてないんですけど、仕込み中は本当に重宝してます。
メガネをかけていないと本当に何も見えなくなってしまうので、仕入れの時も必ずメガネをかけていきますし、魚の骨抜きの時なんかは必ずかけてやっていますね。

品番
JD2021-Y
価格
¥11,980 + 税
カラー
C3 クリアグレー
TOP

TOP